NFTアート(クリプトアート)販売の売り上げはどれくらい?

NFTアーティスト相川葵です。

ここのところ非常に話題性の高いNFTアート(クリプトアート)。

仮想通貨が絡んでいるだけに、NFTアートについてどれだけの収益を上げることができるのかは、アーティストにとって非常にわかりにくい問題です。そこで今回は、実際にNFTアートの世界でアーティストとして活動している立場から、NFTアートの世界に進出することによって、実際にどれくらいの売り上げを上げることができるのか、その期待値についてお話したいと思います。

「NFTアートなら何でも売れる」とさえ言われる

まず知っておきたいのは、現在の仮想通貨業界、市場における、NFTアートに対する注目度です。

NFTアートに対してどれほどの注目が集まっているかということは、とにかく「アーティストが思っている以上の状況になっている」と考えてください。

少なくとも2020年にNFTアートというものが仮想通貨の市場に登場し、2021年にかけて広く知られるようになってから、NFTアート市場では

「NFTアートであれば何でも売れる」

と言われるような状況が作り上げられてきました。

少なくとも現時点では、この言い方は必ずしも間違いではなく、NFTマーケットプレイス(NFTアートが売買されるマーケット)に出品されているものであれば、とりあえずは何にでも値段がつくような状況が続いています。

このように言うと、自分のアート作品の価値をしっかりと認めてもらいたい、と考えているようなアーティストにとってはなかなか好ましくない状況に思われるかもしれませんが、今後はそうではなくなっていくでしょう。

NFTアートの世界はまだまだ始まったばかりなので、いわば黎明期であり、「アートとしての価値」というところまでをしっかりとカバーできていない環境であることは確かです。

ただし現在、NFTアートなら何でもいいからとりあえず売ろう、というような状況から、アート価値のあるものを、アートとして所有したい人に求めてもらい、NFT市場を活性化しつつもアーティストの権利を守ろう、というような状況に変化が進んでおり、今はその変化の冒頭であると言うことができます。

NFTアートには数十万円~数十億円の値段がついている

にわかには信じがたい、と考えるアーティストも多いのですが、これは現実の話です。

現在販売されているNFTアートは、最低でも数十万円の値が付くと言われており、実際にNFT市場では大多数のアート作品に数十万円前後の値段がつけられ、落札あるいは販売されています。

しかし、中にはオークションに出されたもので、数十万円どころではない金額になるものも……。

現時点で「史上最高額」と言われているNFTアートの落札額は、なんと「75億円」にもなるのです!

この最高額が出たのは、2021年3月のオークションです。

NFTアートの作者はアメリカの「Beeple(ビープル)氏」のもので、作品は「Everydays: The First 5,000 Days(毎日 最初の5000日間)」と呼ばれるデジタルコラージュ作品でした。

落札したのはシンガポールの「Metapurse」という仮想通貨ファンドで、落札額はおよそ6935万ドル。つまり日本円にすると、大体75億ほどです。

しかも落札者はコメントとして「この作品には将来的に10億ドルの価値が付く」といった趣旨のことも述べています。つまり日本円で1,000億を超えるという評価だったわけです!

さすがに、全ての作品がこのような高額になるわけではありませんが、それでも日本のアーティストの作品が1,000万円を超える価格で落札されている実例もあり、NFTアートの売り上げは従来のデジタル作品として発表するのに比べ、かなり大きなものになるであろうことが想像していただけるかと思います。

NFTアートは二次販売の際にアーティストに利益が入る

アーティストにとってNFTアートの最大の特徴は、「値段が上がりやすい」ということではないのかもしれません。

というのは、従来のアート作品と違い、NFTアートの場合、二次販売によってアーティストに利益が入るように設定をすることが可能だからです。

例えば古本の場合、新刊で本が販売された時、作家には印税という形でお金が入ります。原稿が買い取られた場合も、一番最初に作家の手を離れた時には、一時金が入ります。ところが、この本が古本屋に売却された時や、古本屋から次の読者に販売された時には、作家にいくら著作権があっても、お金が入らない。

本作家でないアーティストも、これと同じような状況に常に置かれていました。したがって自分のアート作品がアーティストの手元を離れた後、どれほど珍重されて値上がりしたとしても、アーティストには収益が入らず、これはアーティストにとって大きな問題であったわけです。

ところが、NFTアートの世界はこの問題を一気に解決できてしまいます。

NFTアートにはブロックチェーンの技術が用いられ、そのアートに固有の署名をつけることができ、誰が所有しているどのアートであるか、ということを特定することが可能です。

この技術を利用し、一度買い手がつき、アーティストの手を離れたアートであっても、あらかじめ出品時に「二次販売された時には、販売価格の何%をアーティストに還元する」という設定をつけておくことで、その作品が転売された時にも、アーティストが一定の利益を受け取ることが可能となっています。

値上がりも期待できるが正確な利用方法に注意

このように見てきた中で、NFTアートは従来の形式に比べて、アーティストの利益が大きくなることが様々な面から想定されることがわかりましたが、これらのシステムを正確に理解した上で参入していく必要がある、ということには注意が必要です。

NFTアートは、仮想通貨の技術を利用した世界であり、NFTアートの売買にも仮想通貨が用いられます。一番多く使われているのが「イーサリアム」で、アーティストがNFTマーケットプレイスにアート作品を出品し、NFT化を行う際にも、イーサリアムのウォレットを作成してNFTマーケットプレイスに接続し、また購入したイーサリアムを使って、出品の手続きを行わなくてはなりません。

もちろん、NFTアートが売れた時、あるいは落札された時に、その代金はイーサリアムによって支払われます。

ここで1つ利点となるのは、イーサリアムの値上がりによってさらに収入を増やすことができるという点です。

イーサリアムを含め、仮想通貨は現在、比較的値下がりした状態にあります。イーサリアムで言えば最高値の半分ほどになっているのです。

この暴落には、コロナ禍に伴い世界的に景気が低迷したことも影響しており、今後は景気の回復に伴い仮想通貨の価格上昇が予想されますので、今販売したアートの価格も将来的にさらに上昇する可能性に満ちています。

本来、アーティストとしてアート作品を製作することが本筋ですが、NFTについて正確な知識をつけ、NFTアート業界に参入していきたいところ。ただ詐欺サイトなどもあるので、正確な運用が難しいと考える場合は、アーティストが製作したアートをNFT化し、出品までをしっかりとサポートしてくれる、代行への依頼も検討してみてください。代行サービスについては以下のボタンでご紹介しています。

武蔵野美術大学卒。VRアートをNFT化するNFTアーティスト、イラストレーター。
小学館Menjoy!ほか複数媒体でWEBライターとして活動する他、フリーのタレント・女優・モデルとしてテレビ等への出演も数多く行っている。

パリ 国際公募美術展サロン・ドートンヌ展 入選、 
NFTマーケットプレイス第二回nanakusa公認アーティスト

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